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なぜ彼女は処女膜で歌ったか

つまり、何故アシカは鹿ではないか

人は陸の上に住む
鳥は空の上に住む
そして魚は水の中

父は渚にこぎ出して
今日も網を投げてます
うちの魚はよく売れる

母は浜に繰り出して
背中の子供と貝探し
魚の瞳は蜷色だ

あの子が泣いた 大津浪
船がお山に飛んでった
魚が路肩ではねている

坊主がお経をあげている
お経をあげる坊主が足りぬ
叔父も魚に箸をつけない

知らない国から椰子の実や
鯨が流れてくる浜辺
海底深くの魚の歌も
いつかはここに届くだろう

私は峠を越えまして
山の向こうの街へ行く
旅路に魚を食べました