なぜ彼女は処女膜で歌ったか

つまり、何故アシカは鹿ではないか

火の国

月も星も眠ってしまった
波も寝言をつぶやくだけ
しかし空は予感している
 
ふと黒の中に花が生まれる
紺の底から歌が生まれる
そして紫が追いかけてくる
 
希望は水平線の向こうから来る
その色は橙なのだ
 
白い小さな船が出た
まだ街は寂しい夢を見ている
死んだ水夫の魂はかもめになるそうだ
 
まばたきよりも早く水平線が裂ける
煌めく道の先は火の国だ
その国には悲しみがない
 
網に銀の鱗が跳ねている
魚は涙から作られる
魚を食べた人間は
誰も火の国にはたどり着くことはできない
しかしそれは失望だろうか
 
朝が来た
 
 
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実際に見た風景を詩にするのは難しいですね
がんばってんだけどなー