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なぜ彼女は処女膜で歌ったか

つまり、何故アシカは鹿ではないか

【読書1/5・第13回】△中島らも「ガダラの豚」▼夢枕獏「陰陽師」

 ここ半年くらいずっと読書1/5を放置していたのですが、ちゃんと読んではいたんですよ!レビューするのがめんどくさかっただけです!

 でもよく考えてみたんですが、やっぱり読書はブログで整理した方がいいっぽい。紙でやってもブクログでやってもあんまり達成感なかったんですよ。読書1/5と同じことを映画でも舞台でもやろうと思ってます。

 さて久しぶりに書きます。もう半年前に読んだ本なので、記憶がほぼありません。だからぼんやりしたレビューします!

 ここに挙げた五冊ですが、「東京島」と「ガダラの豚」以外の三冊はどれも好きじゃなかったので、WORSTは入れ替え可能な雰囲気です。

 

伊坂幸太郎空中ブランコ

 イップスを始め、精神的に参ってしまった人々が訪れる心療内科の話。解決策が余りにもライトすぎて、ついていけなかった。これは今この瞬間参ってる人が読んだらイラつくかもしれない。特に主人公の精神科医がバカバカしくて邪魔。

 

桐野夏生東京島

 桐野夏生は不快な情景を描くのが上手すぎる。人間の汚さと愚かさが凝縮された小説でした。
 (ほぼ)無人島という話の種が少ない中ですが、そういった人間の心の色々を描きまくることによって、退屈しない(不快でないとは言っていない)。
余りにも不快なので二度と読みたくないですが、素晴らしい作品であることは確かです。

 

伊坂幸太郎「死神の精度」

 あぁぁっ!そうですよね!伊坂幸太郎ってこういうことするんですよ!っていう読後感。
 伊坂幸太郎は、細かいところの設定がガバガバなんだけど、「僕はここでは全部は話しませんけど、大体こんな雰囲気の事情です、君たちはこれだけ知ってれば十分ですから安心して下さい」という感じに仕立ててくることがあるじゃないですか。この小説もまさにそんな感じです。
 非常にうまく機能している(という設定の)死神システム下で勤務している死神が、様々な生者に会って、ブラックボックスの判断基準によって生死を決定していく話です。読者に与えられる情報が絞られているので、頭を使う余地とかはないです。
 シチュエーションを楽しむ小説。

 

BEST1/5・中島らもガダラの豚

中島らも『ガダラの豚』全3巻セット (集英社文庫)

中島らも『ガダラの豚』全3巻セット (集英社文庫)

 

 「呪術vs科学」がテーマの大冒険物で、「呪術は本当にあるのか?呪術は科学的に解明できるのか?」という疑問をこねくり回すストーリー。
結構驚きだったのが、科学側の視点がかなり科学的だったことです。論理構成がきちんとしてました。当たり前っちゃ当たり前なんだけど、変な小説もたくさんあるでしょ。この作品はちゃんと感情移入ができたし、ワクワクしました。
 また、その「呪術はマジであるのか問題」に対してこの小説が出した結末が「何かよくわかんない!」であるところがとてもいい。読者にその辺は丸投げ。丸投げしたことによって、オカルト信者もアンチオカルトも、ちゃんと結末について頭を使える仕組みになっています。
 科学、心情、冒険、ケニアの自然と文化、オカルト、殺人と盛りだくさんでバランスが良い小説です。これが1996年に書かれた小説とは!とてもオシャレです。

 

WORST1/5・夢枕獏陰陽師

陰陽師(おんみょうじ) (文春文庫)

陰陽師(おんみょうじ) (文春文庫)

 

  ストーリーはあるようでない感じで、量産型のアニメみたいな感じ。安倍晴明が解決する事件がしょぼすぎるし、解決方法も鮮やかでもなんでもない。
 文体については、短文で畳み掛ける感じにしたい文体なんだと思うのですが、改行があまりにも多くて、ぶつ切りっぽい雰囲気が半端なかったです。個人の好みなのでどうだって良いのですが、私には合わなかったです。痛い。
 平凡です。