なぜ彼女は処女膜で歌ったか

つまり、何故アシカは鹿ではないか

2016-05-01から1ヶ月間の記事一覧

【読書1/5・第18回】△道尾秀介「月と蟹」▼京極夏彦「死ねばいいのに」

・真梨幸子「アルテーミスの采配」 AV業界というのは「沈められる」「落ちる」もので、「復讐の手段」であるという前提の上で、AV落としの都市伝説を膨らませて書いた、という感じ。都市伝説って大体面白いので、この小説も面白かった。でもAV女優が読んだら…

【読書1/5・第17回】△中島らも「今夜、すべてのバーで」▼「メインディッシュ」

・沢木耕太郎「凍」 実在の雪山登山家の壮絶な体験を小説化したもの。ノンフィクションだからなのかもしれないけど、インタビュー感というか、本人に対する遠慮みたいなものが若干残っている。ノンフィクションってこういうものなのかな。 題材はすさまじい…

【読書1/5・第16回】△多和田葉子「雪の練習生」▼柚木麻子「あまからカルテット」

・樋口毅宏「日本のセックス」 作者の努力、やりたいことは伝わった。性にまつわるトラブルを、性描写ありできちんと丁寧に描きたかったんだと思う。そして本当に、スワッピングの文化と、それに伴って個人が巻き込まれるドラマをちゃんと描いている。 しか…

【読書1/5・第15回】△遠藤周作「沈黙」▼辻村深月「ツナグ」

・小川糸「食堂かたつむり」 柔らかな小説。 小さな食堂にまつわる人間模様が、料理と共に描かれていく形式。こういう素朴で可愛い小説って時々読みたくなるんだけど、最近そういう「お料理で人生問題解決ふわふわ小説」がいっぱいあるので、新規性がない。 …