2014-04-18 魚 詩 人は陸の上に住む 鳥は空の上に住む そして魚は水の中 父は渚にこぎ出して 今日も網を投げてます うちの魚はよく売れる 母は浜に繰り出して 背中の子供と貝探し 魚の瞳は蜷色だ あの子が泣いた 大津浪 船がお山に飛んでった 魚が路肩ではねている 坊主がお経をあげている お経をあげる坊主が足りぬ 叔父も魚に箸をつけない 知らない国から椰子の実や 鯨が流れてくる浜辺 海底深くの魚の歌も いつかはここに届くだろう 私は峠を越えまして 山の向こうの街へ行く 旅路に魚を食べました